こんにちは。
先日調べていて面白そうな銘柄を発見しました。
ユーザーローカル(3984)
最近話題のSaaS(Software as a Service)銘柄でもあり、サブスクリプション銘柄でもあり、AI銘柄でもある企業です。まあ話題のど真ん中をいく企業ですね。
今日はユーザーローカルについて紹介していこうと思います。
株式投資は元本が保証されません。あくまでも投資は自己責任でお願いします。
ユーザーローカルはデータ分析企業!
ユーザーローカルは2007年8月に設立された企業で、
主にビッグデータ解析ツールやAIを使った業務支援ツールを開発・提供しています。
もう少しわかりやすく説明すると、いわゆるBtoB企業で顧客企業にサービスを提供し、月額課金制で利益を得るビジネスモデルです。
ユーザーローカルの社長は「みんなの就職活動日記」を開発された伊藤将雄さんという方で、元楽天の開発者です。
余談ですが、「みんなの就職活動日記」は僕も就活生時代にお世話になっていました。
商品はwebサイト/SNS分析とチャットボット
次にユーザーローカルの主な商品をみていきましょう。
大きく分けて3つあります。
1つめがwebサイト分析のUser Insightです。
いわゆるヒートマップを用いてユーザーが画面のどこを見て、どこをクリックしているのかを解析しています。解析を通じて、サイトのPVやCV率を効率的に改善することができます。
次がSNS分析のSocial Insightです。
Twitter、Instagram、Youtubeなどを分析して、今何が話題なのか、誰が注目しているのかなどを可視化してくれるサービスです。SNSマーケティングに必要な情報を提供しています。
最後に顧客サポート自動化のSupport Chatbotです。
顧客の困りごとをAIが24時間自動回答してくれるサービスです。サポート対応の効率化ができ、サポートに必要な人員を減らすことが可能です。
直近はすべてで成長傾向!
商品の売れ行きを見ていきましょう。
今紹介した3つのサービスの導入件数は全てが増加傾向です(!)
特にSNS分析のSocial Insightと顧客サポート自動化のSupport Chatbotの伸びが著しいです。
当然ですが、売上高も増加傾向。
会社の予想値では2020年は1680百万円を予想しており、ほぼ達成確実な状況です。
製品のライフサイクルを見ていきましょう。
チャットボットは2017年にローンチした商品で、まだまだ伸び代が大きいです。
そして、3つの商品すべてで成長していることから新製品の開発も好循環で進んでいるようです。
個人的には売上はまだまだ増加傾向が続くうえに新製品も開発中とあれば「鬼に金棒」です。しばらく売上増加傾向は止まらないでしょう。
ユーザーローカルのリスク
いままでユーザーローカルの光の側面に注目してきました。しかし、もちろんリスクも存在します。
ここではユーザーローカルのリスク面について考えていきたいと思います。
競合他社が多数存在!参入障壁がほぼない
ユーザーローカルはビッグデータ分析を得意としています。
しかし、データ分析はホットテーマなので市場には多くのライバルが存在します。
いわゆるレッドオーシャンです。
たとえば「webサイト(ヒートマップ)分析」だけでとってみてもPtengine、Clicktale、User Heat、Mouseflow、SiTest、USERDIVE、Appsee、MIERUCAなどが存在します。
また、ユーザーローカルが展開する商品には参入障壁がほぼありません。
今後海外から製品力が優れた競合他社が出現すると一気に落ちぶれてしまうリスクがあります。
いまは市場が拡大傾向なのでさほど気にしていませんが、長期的に見ればライバルより優れたサービスを展開できるかどうかはひとつの分岐点と言えるしょう。
セキュリティ障害・サーバーダウン等による大損害発生リスク
SaaS銘柄として必ず頭の片隅に入れておかなければならないのがセキュリティ障害やサーバーダウン、データ紛失などによって、サービスが提供できなくなるリスクです。
ユーザーローカルの製品は基本的にパッケージ製品ではなくクラウド経由で提供する製品です。
もちろん会社は事故が起きないように最大限気をつけていると思いますが、リスクを避けて通ることはできません。大規模障害が発生すると売上が飛んでしまうかもしれないということは頭に入れておきましょう。
財務的なリスクは心配不要!
ユーザーローカルは有利子負債0で自己資本比率90%超の優良企業です。
売上が全部飛ぶとかよほどのことがない限り、財務的な心配はまったくしなくて問題ないでしょう。
増資による希釈化に注意
最後に株主として気をつけなければならないのが、増資による株式希薄化のリスクです。
ユーザーローカルは2019年11月に増資を行っています。
増資してしまうと今までの株価の勢いが一気に削がれてしまうことがあります。
2019年の増資は僕は必要な増資だったと判断しています。東証一部に鞍替えするうえでの諸条件を満たすうえで仕方ありませんでした。
しかし、これ以上増資するようだと株主軽視の経営という烙印が押されてしまうかもしれません。
この点は少し懸念しています。
ユーザーローカルの真の強みは使いやすさ
以上、ユーザーローカルの紹介でした。いろいろとリスクを述べたので、心配になってしまった方もいるかもしれません。しかし、僕は強気に考えています。
その理由を3つあげたいと思います。
ユーザーフレンドリーなサービスを提供している
ユーザーローカルの一番の強み。それは
ゴリゴリのAI企業でありつつもユーザーの使いやすさを非常に重視している
という点が挙げられます。
ユーザーローカルは開発者目線の企業ではなくユーザー目線の企業です。
必ずしも開発者にとってよくなくてもユーザーが使い易ければOKと考えています。
この点が競合他社より優れたサービスを提供できている理由だと僕は感じています。
ソフトウェア製品は少しの使い勝手の差が非常に顕著に売上に現れます。
「ユーザーにとって使いやすい」というのは非常に重要なことだと思います。
日本にSaaSブームが到来しそう
また、
日本企業はSaaS導入率がまだまだ低い
というのも追い風です。
SaaSの本場は米国です。米国ではZoomやShopifyを筆頭に、いまSaaSが市場を牽引しています。
そして、その流れは近い将来日本にもやってくると思います。
ビッグデータ分析は武器。導入は必須!
最後の理由はユーザーローカルがビッグデータ分析企業だということです。
データ分析ツールというのはRPGにおける武器みたいなもので、ライバルに勝つために「導入する」or「導入しないか」を問われれば「導入する」の一択です。
というのも高速でPDCAを回せない組織は今の情報社会で勝つことが難しくなっているからです。
そういった意味で今後追い風は強まると思います。
おわりに
以上、ユーザーローカルの紹介でした。
まだまだ伸び代のある企業なので、今後の動向に注目しつつ長期で保有していきたいと考えています。
最後になりますが、投資はあくまで自己責任でお願いします。
今日は以上です。