今日もJ-REITのお勉強をしていきたいと思います。
(過去記事はこちら)
J-REIT投資のお勉強1|J-REITって儲かるの?リスクは?
J-REIT投資のお勉強2|J-REITの種類・権利・リターン特性

本日は第3回。
前回までのおさらいですが、J-REITは株式投資などに比べてインカムゲインが魅力的であること、J-REITといっても大きく6種類あること、リターンを考える上で株式市場・債券市場・時価総額が重要なことを学びました。
第3回は地雷の回避方法編です。
実際のJ-REITでの倒産事例などを交えて、何に注目すれば最悪の事態を回避できるのか、地雷の回避方法を勉強していきましょう。
J-REITの破綻事例の紹介
私が調べた限り、J-REITが破綻した事例は1件しか確認できていません。
それが2008年10月に起きたニューシティ・レジデンス投資法人の事例。
倒産の経緯はこんな感じです。
ニューシティ・レジデンス投資法人は2007年12月にニューシティ・レジデンス池袋プレシャスタワーを277億円で取得する契約を結びました。
しかしながら、2008年9月にリーマンショックが発生。市場は大混乱に陥り、金融市場は信用収縮が生じ、新規融資がストップしてしまいます。
新規融資がストップしたことで、2008年10月に予定されていた支払いができなくなり、契約不履行が発生、違約金として55億円を請求されます。違約金の支払いができなかったため、経営破綻・民事再生法となり、清算することになったのです。
簡単にいえばリーマンショックで資金繰りがショートしたということですね。資金調達の目処がなく大型物件を取得してしまったことが大きな原因のようです。
*余談ですが、ニューシティ・レジデンス投資法人は2009年ビ・ライフ投資法人(現・大和ハウスリート投資法人)に吸収合併されました。結果的に投資家は儲かったようです。ニューシティ・レジデンス投資法人の事例をもっと詳しく知りたい方はこちら
(参考記事)人気の投資先が国内初の破綻…それでも資産を増やせた人がしたこと
地雷を回避するために何に注目すればいいのか?
REITの倒産はリーマンショック期に集中している

実は米国でもリーマンショックの余波でREITが破綻しています(ジェネラル・グロース・プロパティーズ)。
まだまだ歴史が浅い市場なので過度な楽観は禁物ですが、経済危機が発生するか否かがもっとも重要なファクターであることは間違いないでしょう。
もっとも最近はJ-REITは資金に余裕をもって運営しているところが多いので、以前より経済危機に強い体質になっています。
資金繰りがショートしないか
REITの資金調達手段は主に、株主(投資主)からの公募増資と、銀行からの融資がもとになっています。
特に重要なのが銀行からの融資で、融資の場合は返済の義務が発生します。
「融資が固定金利なのか変動金利なのか。金利はいくらなのか。」
「借り入れ期間が短期なのか長期なのか」
「返済期限が一時期に集中していないか」
といった資金の借り入れ状況はチェックしたほうが良さそうです。
ただし、これらはかなり細かい情報です。REITによっては決算説明資料等に掲載されていますが、 そうはいってもなかなか確認が大変です。
そういう時にオススメの指標となるのがLTV倍率です!
LTV倍率をみて財務健全性を理解しよう
LTV(loan to vaue)倍率とは財務の健全性を表す指標で、純資産有利子負債比率と訳されています。
計算式は以下の通りです。
LTV倍率(%)=有利子負債÷純資産×100
LTV倍率は高ければ高いほど負債の割合が多く財務リスクが高いと判断できます!
2018年4月現在、LTV倍率はだいたい平均すると50%です。60%以上だとリスク高め、40%台だとリスク低めと判断すればよいでしょう。
ちなみにLTV倍率60%台の銘柄は現在のところ、ほとんどありません。
60%台になった時はちょっと財務状況を確認したほうがよいでしょう。
おわりに
以上、J-REITの財務面に注目して危険な銘柄の見分け方を紹介してきました。
投資しながら財務諸表を勉強するのでもOKですが、LTV倍率だけはあらかじめチェックする癖をつけたほうがいいのかなと思います。
今日は以上です。